建設業許可の必要書類一覧【東京都版】|申請前にそろえる書類をまとめて確認
建設業許可の必要書類一覧【東京都版】|申請前にそろえる書類をまとめて確認
「建設業許可を取りたいけれど、結局どんな書類が必要なんだろう」
そう思って手引きを開いたものの、量の多さに手が止まってしまう。そんな声をよくお聞きします。
この記事では、東京都の建設業許可(知事許可・一般建設業)でそろえる書類を、区分ごとに一覧で整理しました。申請前に「何が必要で、どこから取り寄せるのか」を、まとめて見渡せる形にしています。
※必要書類や様式は変わることがあります。実際の準備は、東京都の最新の「建設業許可申請の手引き(令和7年度版)」とあわせてご確認ください。
必要書類は「区分」で見ると整理しやすい
建設業許可の必要書類は数が多く、一つずつ眺めると圧倒されてしまいます。
そこでおすすめなのが、「誰の・何を確認する書類か」で区分けして見ることです。
大きく分けると、次の5つです。
- 申請者・会社そのものについての書類
- 経営業務の管理責任者に関する書類
- 専任技術者に関する書類
- 財産的基礎(財産要件)に関する書類
- 工事実績・営業所に関する書類
区分ごとに見ていけば、「ここはそろっている」「ここは取り寄せが必要」と、作業が具体的になります。以下、順に整理します。
申請者・会社についての書類
まず、申請する会社や代表者そのものを確認する書類です。代表的なものを挙げます。
- 建設業許可申請書(様式に沿って作成)
- 登記事項証明書(法人の場合)
- 定款(法人の場合)
- 事業税の納税証明書(都税事務所で取得)
- 役員等の一覧表
- 誓約書
- 役員等や令3条使用人の「登記されていないことの証明書」「身分証明書」
- 健康保険・厚生年金など社会保険の加入を確認できる書類
役所で取り寄せるものが多い区分です。なお納税証明書は、税務署の所得税・消費税のものと混同しやすいのですが、必要なのは都税事務所が発行する「事業税の納税証明書」です。発行から期限が設けられている書類もあるため、取得のタイミングには少し注意しておくと安心です。
経営業務の管理責任者に関する書類
建設業の経営経験を確認するための書類です。代表的なものは次のとおりです。
- 常勤役員等(経営業務の管理責任者)の証明書
- 経営経験の期間・立場を裏づける資料(登記事項証明書、確定申告書、工事の契約書・注文書・請求書など)
- 常勤性を確認できる資料
ここは「経験があること」だけでなく、それを資料で説明できるかが大切な区分です。どの資料で何年分を示すかは状況によって変わります。
くわしくは、こちらの記事でも整理しています。
👉 【保存版】建設業の経営管理者要件を証明する必須書類:東京都知事許可
専任技術者に関する書類
営業所に置く専任技術者を確認する書類です。資格で示す場合と、実務経験で示す場合で変わります。
- 専任技術者証明書
- 資格で示す場合:資格証など
- 実務経験で示す場合:工事請負契約書、注文書・請書、請求書+入金確認資料(通帳の写し)など
- 在籍や常勤性を確認できる資料
※工事台帳は実績整理には役立ちますが、東京都では台帳のみで実務経験を証明することはできません。客観的に確認できる契約書・注文書・請求書・入金資料をあわせて準備します。
※令和7年12月2日以降に提出する場合は、健康保険証の写しではなく、マイナンバーカード(表面)や資格確認書などによる常勤性の確認となります。
「経験がある」だけでなく、取りたい業種と経験の内容が合っているかがポイントです。常勤確認の資料は申請時期によって求められるものが変わるため、最新の取扱いを確認しておくと安心です。
くわしくは、こちらの記事もご覧ください。
👉 【東京都知事許可】新規雇用した技術者を専任技術者にする手続きと常勤性の判断基準
財産的基礎(財産要件)に関する書類
一般建設業では、工事を請け負う土台として、財産的な基礎があるかを確認します。代表的な書類は次のとおりです。
- 直近の決算書(財務諸表)
- 確定申告書
- 預金残高が分かる資料・残高証明書
※これらはすべて揃える必要はありません。直近の決算書で「純資産が500万円以上」あることを証明できれば、残高証明書は不要です。もし500万円に届かない場合に、銀行等で「500万円以上の残高証明書」を別途取得して証明します(いずれか一方で可)。
※この記事は一般建設業を前提にしています。特定建設業では、確認する基準が異なります。
※残高証明書は、証明日が申請受付日から1か月以内である必要があります。取得が早すぎると取り直しになることがあるため、申請時期にあわせて準備すると安心です。
財産要件については、こちらでくわしく整理しています。
👉 建設業許可の財産要件が不安なときに確認すること
工事実績・営業所に関する書類
これまでの工事や、営業所の実態を示す書類です。
- 工事経歴書
- 直前3年分の工事施工金額が分かる資料
- 工事請負契約書・注文書・請書・請求書・入金記録
- 営業所の所在や使用権原を確認できる資料
※実務上のポイントとして、発注者の「代表者印(会社印)」がしっかりと押印された注文書・請書が残っている場合は、請求書や通帳の写し(入金確認資料)を省略できるという東京都の特別ルールがあります。手元に押印済みの注文書・請書があれば、まず残っているか確認しておくと、準備がぐっと楽になります(※担当者印や担当者サインのみの場合は、通帳コピー等の省略はできません)。
個人事業主の場合に変わる点
個人事業主でも、建設業許可の申請はできます。ただし、一部の書類が法人とは変わります。
- 法人の登記事項証明書や定款の代わりに、確定申告書などで確認する場面がある
- 経営経験や財産的基礎を、個人の確定申告書で示すことがある
※【注意】令和7年1月以降に「紙」で確定申告を行っている場合、確定申告書のコピーに加えて、税務署や都税事務所が発行する「納税証明書(原本)」の添付が必須となりました(電子申告で受信通知がある場合は不要です)。
「個人だから難しいのでは」と心配される方もいますが、必要なのは“資料で説明できる形”を整えることです。まずは手元の確定申告書から確認してみてください。
書類を集めるときのコツ
一覧を見て「こんなにあるのか」と感じても、最初から完璧にそろえる必要はありません。
おすすめは、書類を次のように分けて整理することです。
- すでに手元にある書類
- 役所や取引先から取り寄せる書類
- 新たに作成する書類(申請書・証明書など)
- 取得に期限や時期の注意がある書類(残高証明・各種証明書など)
こうして仕分けるだけで、「全部足りない」という不安が、「これは持っている、これは取り寄せる」という具体的な作業に変わります。
急に許可を求められたときの、まず確認したい資料については、こちらでも整理しています。
👉 元請から「建設業許可を取って」と言われたら、最初に確認したい手元資料
どの書類が「ある・ない・確認中」か、まず仕分けてみる
書類は「今あるもの・取り寄せるもの・作成するもの」に分けるだけで、不安が具体的な作業に変わります。とはいえ「自社はどこから手をつければいいのか」は、経営経験・技術者・財産・営業所の状況によって変わります。
10問・約5分の事前要件診断で、自社がどの区分でそろっていて、次に何を確認すべきかを整理できます。
まとめ
東京都の建設業許可(知事許可・一般)の必要書類は、5つの区分で見ると整理しやすくなります。
- 申請者・会社についての書類
- 経営業務の管理責任者に関する書類
- 専任技術者に関する書類
- 財産的基礎(財産要件)に関する書類
- 工事実績・営業所に関する書類
必要書類の正確な種類や様式は、東京都の最新の手引きで確認するのが確実です。まずは区分ごとに、今あるものから分けていく。そこから、足りない書類と取り寄せの段取りが見えてきます。
よくある質問
必要書類は全部自分でそろえないといけませんか?
いいえ。手元にあるもの・役所や取引先から取り寄せるもの・新たに作成するものに分かれます。まずは区分ごとに、今あるものから確認していけば大丈夫です。
東京都知事許可と大臣許可で必要書類は違いますか?
営業所が東京都内のみなら東京都知事許可です。この記事は東京都知事許可(一般建設業)を前提にしています。複数の都道府県に営業所がある場合は大臣許可となり、確認先や様式が変わります。
個人事業主でも必要書類はそろえられますか?
そろえられます。法人の登記事項証明書や定款の代わりに、確定申告書などで確認する場面があるなど、一部の書類が変わります。なお令和7年1月以降に紙で確定申告をした場合は、納税証明書の原本が追加で必要になります。
まずは現在地を整理しましょう
建設業許可の必要書類は数が多く、「自社はどこがそろっていて、何が足りないのか」は状況によって変わります。まずは、今あるもの・足りないもの・分からないことを整理するところから始めましょう。
10問・約5分の事前要件診断で、自社がどの区分でそろっていて、次に何を確認すべきかを整理できます。
診断のあとで、自社のケースを具体的に確認したい方は、一緒に整理していきましょう。使える資料・足りない資料・実務経験の考え方は会社ごとに異なります。
※診断結果は許可取得を保証するものではありません。次に確認することを整理するためのもので、正式な判断には資料の確認が必要です。
