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建設業許可の必要書類|元請から「建設業許可を取って」と言われたら最初に確認したい資料

元請から「建設業許可を取って」と言われたら、最初に確認したい手元資料

ある日突然、元請からこう言われる。

「おたく、建設業許可は取れますか?」
「そろそろ許可を取ってくださいね」

これまで問題なくやってきたのに、急にそう言われて、頭が真っ白になる。

「うちは取れるんだろうか」
「何から手をつければいいんだろう」
「いきなり申請して、大丈夫なんだろうか」

そんな不安を抱えて相談に来られる小規模の社長さんは、とても多いです。

その気持ち、よく分かります。

この記事では、申請書をいきなり書き始める前に、まず手元で確認しておきたい必要書類を整理します。完璧にそろえる話ではありません。今あるものを見て、足りないものを知るための、最初の一歩です。

まず確認するのは「取れるかどうか」ではなく「説明できるかどうか」

建設業許可で意外と見落とされがちなのが、ここです。

経験や実績が「ある」ことと、それを「資料で説明できる」ことは、別の話です。

長年まじめに工事をしてきた。腕も確かだ。

それでも、その経験を裏づける書類が手元に残っていないと、許可の場面では証明しづらくなります。

逆に言えば、自分の経験や実績を、どの資料で説明できるのか。ここを先に把握しておくと、申請準備はぐっと進めやすくなります。

だからまず確認したいのは、「取れるか」よりも「説明できる資料があるか」です。

以下、確認したい必要書類を4つの観点に分けて見ていきます。

経営経験を確認する資料

建設業を経営してきた経験を、資料で示せるかを確認します。

手元にあるか見ておきたいのは、たとえば次のようなものです。

  • 登記簿謄本(法人の場合)
  • 確定申告書
  • 工事の契約書
  • 注文書
  • 請求書
  • 入金が確認できる通帳
  • 過去の工事実績が分かる資料

ただし、どの資料で何を示すかは、状況によって変わります。法人か個人か、経験の期間や立場によっても、確認する書類は変わってきます。

ここで挙げたものは「一例」として受け止めてください。まずは、自分の経歴をどの資料で説明できそうか、目星をつけるところからで十分です。

専任技術者を確認する資料

次に、技術的な裏づけとなる「専任技術者」に関する資料です。

確認のしかたは、大きく二つに分かれます。

ひとつは、資格で示す場合。もうひとつは、実務経験で示す場合です。

手元にあるか見ておきたいのは、たとえば次のようなものです。

  • 資格証
  • 過去の工事に関する契約書
  • 注文書
  • 請求書
  • 工事台帳
  • 在籍や常勤性を確認できる資料

工事台帳は、実績を整理するのに役立ちます。ただし、申請時の証明資料としては、契約書・注文書・請求書などの客観的な資料が必要になる場合があります。台帳とあわせて、これらが残っているかも見ておくと安心です。

また、在籍や常勤性を確認する資料は、申請時期によって求められるものが変わる場合があるため、最新の取扱いを確認しておくと安心です。

ここで大切なのは、「経験がある」だけでなく、取りたい業種と、その経験の内容が合っているかです。

経験は十分にあっても、取りたい業種とずれていると、そのままでは使えないことがあります。業種選びと技術者の経験は、セットで見ておくと安心です。

財産面を確認する資料

一般建設業の許可では、工事を請け負う土台として、財産的な基礎があるかも確認します。

※この記事では、相談の多い「一般建設業」を前提にしています。特定建設業では、確認する基準が異なります。

手元にあるか見ておきたいのは、たとえば次のようなものです。

  • 直近の決算書
  • 確定申告書
  • 預金残高が分かる資料
  • 残高証明書

自己資本が一定額に届いているか、または一定額の資金を調達できる能力があるか。一般建設業では、こうした財産的な基礎を確認します。

なお、残高証明書は取得時期によって取り直しが必要になることがあるため、申請時期を考えて準備すると安心です。

まずは、自分の決算書の純資産や、用意できる資金のめどを、一度数字で見ておくところから始めてみてください。

許可取得後に見ておきたい「お金の流れ」

ここは、許可の要件とは別の話です。

ただ、許可を取って実際に工事を受けていくなら、あわせて見ておきたい大切な部分です。

工事では、お金の出入りに順番があります。

  • 材料費が先に出ていく
  • 外注費が先に出ていく
  • 入金は、そのあとになる

つまり、売上が立っていても、現金が手元に入るのは後から、ということが少なくありません。

だからこそ、次のような情報も見えるようにしておくと安心です。

  • 今後の入金予定
  • 近い時期の支払予定
  • 全体の資金繰り

残高証明は「ある時点でお金がある」ことを示す書類です。けれど、許可を取ったあとに大事になるのは、その後も資金が回り続けるかどうか。

許可要件の確認(財産面)と、取得後の資金の流れ。この二つは分けて考えると、頭の中が整理しやすくなります。

工事実績を確認する資料

過去にどんな工事をしてきたか。それをどう説明できるかも、確認しておきたいところです。

手元にあるか見ておきたいのは、たとえば次のようなものです。

  • 工事請負契約書
  • 注文書
  • 請書
  • 請求書
  • 入金記録
  • 工事内容が分かる資料

なお、発注者印のある注文書が残っている場合は、提出資料を整理しやすくなることがあります。

「やった記憶はあるけれど、書類が見当たらない」という工事も、実際にはよくあります。

まずは、残っているものと、残っていないものを分けてみる。それだけでも、説明できる実績の輪郭が見えてきます。

いきなり全部そろえようとしなくて大丈夫です

ここまで読んで、「こんなに必要なのか」と気が重くなったかもしれません。

でも、最初から完璧にそろえる必要はありません。

おすすめは、資料を次のように分けて整理することです。

  • すでに手元にある資料
  • 取引先に確認すれば出せそうな資料
  • 税理士に確認したほうがよい資料
  • 追加で取得が必要な資料
  • 代わりになる資料を検討したほうがよいもの

こうして仕分けるだけで、「全部足りない」という漠然とした不安が、「これは持っている、これは取り寄せる」という具体的な作業に変わります。

不安は、分けて見ると軽くなります。

建設業許可を取れるか不安なときの全体像については、こちらの記事でも整理しています。
👉 建設業許可を取れるか不安なときに、最初に確認する3つのこと

こんなときは、一度相談しておくと安心です

次のような場合は、申請前に確認しておくと迷いが減ります。

  • 元請から急ぎで許可取得を求められている
  • どの業種で許可を取ればよいか分からない
  • 資格ではなく、実務経験で証明したい
  • 過去の資料が一部しか残っていない
  • 個人事業主時代の経験を使いたい
  • 法人化したばかりで、どの資料を使えるか分からない
  • 書類はあるが、足りているか判断できない

こうしたケースは、資料を一つずつ見ながら整理していく部分が多く、自己判断だけだと迷いやすいところです。

まとめ

申請書を書き始める前に、まず確認したい必要書類は、大きく4つの観点に分けられます。

  1. 経営経験を説明できる資料
  2. 専任技術者を確認できる資料
  3. 財産面を確認できる資料
  4. 工事実績を説明できる資料

建設業許可を取れるかどうかは、頭の中だけでは判断しにくいものです。

今ある資料を確認し、足りないものを整理する。それだけで、次に何をすべきかが見えてきます。

急に許可を求められて慌てているときほど、まずは手を動かして資料を分けるところから。少しずつで、いいと思います。

よくある質問

資料が全部そろっていなくても、相談できますか?

はい、大丈夫です。最初から完璧にそろえる必要はありません。今ある資料をもとに、すでにあるもの・取り寄せるもの・追加で準備するものに分けて整理するところから始められます。まずは手元にあるものだけで確認してみてください。

個人事業主時代の経験は使えますか?

使える場合があります。確定申告書や当時の工事の契約書・注文書・請求書などで、その経験を資料として説明できるかがポイントです。期間や業種、どの立場だったかによって扱いが変わるため、手元の資料を見ながら確認していくのが安心です。

元請から「急いで」と言われた場合は、どうすればいいですか?

慌てて申請書から書き始めるより、まず手元資料を確認するのが近道です。経営経験・専任技術者・財産面・工事実績を、それぞれどの資料で説明できるかを整理すると、足りないものと取得にかかる時間が見えてきます。急ぎのときほど、現状の確認を先に行うと判断がぶれません。

建設業許可を考え始めた今だからこそ、お金の流れも一度整理してみませんか

建設業許可を取得すると、今までより大きな工事を受ける機会が増えることがあります。

その一方で、

  • 材料費
  • 外注費
  • 人件費

など、先に出ていくお金も増えます。

だからこそ、「許可を取れるか」だけでなく、「取得後のお金の流れ」も一緒に見ておくことが大切です。

7月9日に開催する無料勉強会では、

  • 案件ごとの利益
  • 見直せる支出
  • 入金と支払いのズレ

を一緒に整理します。

数字に強くなくても大丈夫です。まずは、自社のお金の流れを見えるようにするところから始めます。

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建設業許可について個別に確認したい場合は

会社ごとに、

  • 使える資料
  • 足りない資料
  • 実務経験の考え方

は異なります。

個別に確認したい場合は、お気軽にご相談ください。

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永尾英文(ながお ひでふみ)
行政書士/経営基盤整理アドバイザー

経営者が現状を把握し、安心して意思決定できる状態を支援しています。
資金・仕事・時間の不安を構造化し、次の一手が見える土台づくりをしています。


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