「経営業務の管理責任者」要件を徹底解説|具体例付きでわかりやすく紹介【2025年版】
みなさん、こんにちは!
行政書士事務所アバンテ代表の永尾です。
今回は、建設業許可の要件の中でも最もつまずきやすい「経営業務の管理責任者(通称:経管)」について、実例と共にわかりやすく解説していきます。
経営業務の管理責任者とは?
建設業許可を取得するには、事業所に「経営業務の管理責任者」が常勤していることが求められます。これは建設業法第7条第1号(一般)および第15条第1号(特定)の規定に基づくものです。
建設業法第7条第1号:その営業所ごとに、請負契約の適正な締結及び履行を確保するに足りる能力を有する者として、国土交通省令で定める基準に適合する者を常勤の役員として置いていること。
要件① 経営経験があること
直近5年間のうち通算して5年以上、建設業に関する法人の役員や個人事業主として事業経営を行っていたことが必要です。
具体例:
- 株式会社A建設で取締役として7年間勤務 → 〇該当
- 建設業の営業担当として10年勤務(役員ではない) → ×不該当
要件② 補佐経験があること
過去15年間のうち通算して6年以上、建設業の事業において経営業務の補佐的立場にあった経験が必要です。
具体例:
- 個人事業主B建設で配偶者として実質的に経営を補佐していた → 〇該当
- 経理部の社員として勤めていた → ×不該当
常勤性の要件にも注意
経営業務の管理責任者は許可を取得する建設業者に常勤していることが必要です。2社以上の建設業者で同時に常勤役員となることはできません。
この点は、国土交通省の許可業者情報検索システムで確認可能です。
証明資料の一例:
- 厚生年金被保険者資格取得確認通知書
- 健康保険被保険者証(写し)
特定建設業における留意点
特定建設業を取得する場合も、原則として経営業務の管理責任者の要件を満たす者が必要です。
さらに財務基盤等、追加の要件も存在しますので、一般建設業よりも慎重な準備が求められます。
まとめ|経営業務の管理責任者要件は事前確認が命
建設業許可の要件の中でも、「経営業務の管理責任者」に関する誤解や準備不足は非常に多く見られます
。特に「常勤性」や「補佐経験の裏付け資料」などは、提出段階で差し戻しとなる原因になりがちです。
早めの相談・事前診断をすることで、リスクを回避しながら許可取得までの時間を短縮できます。
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